5年に1度、“和牛のオリンピック”ともいわれる品評会が行われました。
41道府県で予選を勝ち上がった“和牛”438頭と、畜産関係者がしのぎを削ります。首席になれば、その枝肉にキロ当たり5万6140円の値段が付くこともあります。
和牛を取り巻く環境は、国内生産量と消費量が、ここ10年ほぼ横ばい状態で、決して順調なわけではありません。ただ、輸出量は伸びているので、品評会で良い結果を残すと、ブランド力が向上し、後継者や収入面での問題解決に大きく影響してきます。
和牛オリンピックは、9つの部門で日本一を決めます。そのうちの一つで首席となり、和牛業界で最高の名誉『内閣総理大臣賞』をとった一人が、鹿児島代表の藤山粋(47)さんです。
藤山さんは元歌舞伎町のホスト。転機は、26歳のときに届いた父親からの手紙でした。そこには「そろそろお前もいいんじゃないか」「俺もこの歳になって、仕事が大変だ」とありました。
その手紙を彼女に見せたところ、こう言われたそうです。
内閣総理大臣賞・鹿児島代表の藤山粋さん:「『私は、あなたと一緒にいる6カ月先を想像できない』と言われた」
畜産農家は、藤山さんのなかで“なりたくない職業1位”でしたが、彼女の言葉で鹿児島に帰ることにしました。その彼女が今の妻です。
内閣総理大臣賞・鹿児島代表の藤山粋さん:「和牛は、日本が世界に誇る知的財産。世界に誇る味、質、うまみ、いろんなものがあると思う。若い後継者に自信もって『牛飼いはかっこいいぞ』と言えるようになった」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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