■ニュースの概要■ 2021年8月5日、韓国メディアらは日本と韓国のメダル獲得数において大きな差がついていると伝えた。8月4日時点で日本は、柔道9個、スケートボード3個、競泳2個、体操2個、卓球・フェンシング・ボクシング・レスリング・ソフトボール各1個と、合計21個の金メダルを獲得して、過去最多を更新している。日本の金メダルは、幅広い競技に及んでいることが大きな特徴だ。一方、韓国の金メダル数は現時点で6個と少なく、日本の1/3以下に過ぎなかった。このうち4個はアーチェリー競技であり、特にアン・サン選手は個人・団体・混合の五輪3冠を達成した。だが見方を変えれば韓国の金メダルは、アーチェリーという1つの競技、1人の選手の活躍に大きく依存した形であり、もしこの競技がなければ、金メダルがわずか2個という散々な結果だったかも知れないのだ。ちなみに韓国・テコンドーは、金メダル・ゼロに終わった。このように日韓のメダル獲得状況に大きな違いが出た原因について、韓国・中央日報はいくつかの点を指摘した。まず1つは日本の「開催国プレミアム」が大きく作用したのではないかという。日本の代表選手らは、選手村の外にある国立トレーニングセンターで十分な練習・調整を積むことができた。だが、海外の選手らは日本の夏の猛烈な暑さに順応できず、実力を発揮できなかったというのだ。中央日報は「不平等な五輪」だと主張している。2つ目は、日本の選手育成体制が、充実していたからだという。ソウル大学のキム・ジョンヒョ客員教授は、「日本は2001年に国立スポーツ科学センターを設立するなど、スポーツ・エリートの育成に積極的に投資している」「一方の韓国は、2012年ロンドン五輪以後、エリート・スポーツに対する関心がますます低下している。スポーツに対する政策的な冷遇も無視できないだろう」と指摘した。つまり中央日報によれば、国・金・科学の力において大きな差があったからだということになるだろう。
引用・参考:https://news.joins.com/article/24118206
https://www.yna.co.kr/view/AKR20210730161051007
https://sports.nhk.or.jp/olympic/sports/medals/all
■ニュースに対する反応■ こうした報道が大手ポータルサイト・ネイバーに掲載されると、韓国国民から以下のような反応が見られた。「日本の柔道は、グローバル化して戦力が平均化しても、メダルを総ナメにした。しかし韓国のテコンドーはノーゴールド。本当に情けないです」「柔道やテコンドーは、我々韓国にとっても重要な種目だったはずだが、今回は本当に差がついたね」「日本のスポーツの優れている点は、生活、地域社会に密着し、裾野が広がっていることです。投資と育成の力もあります。日本のことになると無条件に反射的に批判するのではなく、見習うべき点は認めて学ばなければいけません」など、日本に対し肯定的な意見がある一方、「柔道は男女合わせて14階級と混合団体で、15種目もあるのに、テコンドーは男女合わせて8階級にまで大きく減らされてしまいました。これでは、あんまりじゃないですか?」「日本の選手はホテルのベッドで寝て、海外の選手は五輪村のダンボールベッド…。日本はとてもズルイです」など、日本に対し批判的な意見が見られた。なお、東京五輪・選手村には1万3000台のエアコンが設置され、テレビ、冷蔵庫はレンタル制、レストランは世界の食文化に対応しており、24時間全て無料と、かなり快適だ。ダンボールベッドは耐加重200キロ以上で、金属製、木製と比べても全く遜色がなく、マットレスはエアウィーヴ製だ。8人の選手が乗ってジャンプしても壊れなかったなど、むしろ壊す方が難しいと言えるのだ。韓国側のいう不平等五輪という指摘は、全く当たらないと考えられるだろう。
今回のテーマは「韓国有力紙、東京五輪の日本はスポーツ・エリート!韓国が金メダルを獲れない理由?」でした。なお中央日報によれば、韓国のスポーツは政策的に冷遇されていると主張しています。しかし韓国政府は、オリンピックでの個人メダル獲得者に対し、褒賞金として金6300万ウォン、銀3500万ウォン、銅2500万ウォンを支給するほか、年金として毎月金100万ウォン、銀75万ウォン、銅52万5千ウォンを支給しています。この報奨金制度は、世界的に見ても手厚い部類に入るようです。さらに国民住宅が特別に提供され、男性なら徴兵免除のご褒美もあります。一説には韓国における金メダル1枚の価値は、数十億ウォン+αに相当すると評価されているようです。むしろ、韓国政府はお金をかけてメダルの獲得を奨励し、一方、韓国の選手らは、比較的メダルが獲りやすいマイナー・スポーツを目指すという傾向につながっているようです。とすれば韓国に不足しているものは、選手育成能力、科学的なトレーニングということになるのかも知れません。なお、こうした韓国スポーツを見る韓国国民らの意識も変化し、「もはやメダルが獲得できるとかできないとか、メダルの色がどうだったとかは、あまり気にならなくなった」「出場そのものが誇らしい」など寛容とも諦めともとれる意見が増えているようです。その一方で、いまだに日韓戦には強い拘りがあり、ライバル視だけは続けているようです。以上、甘井香織がナビゲートいたしました。みなさんは、どう感じられましたか?
引用・参考:https://news.naver.com/main/read.naver?m_view=1&includeAllCount=true&mode=LSD&mid=sec&sid1=104&oid=001&aid=0012567003
https://www.tokyo-np.co.jp/article/120086
https://japanese.joins.com/JArticle/281060
https://www.j-cast.com/trend/2021/08/02417429.html
https://www.yna.co.kr/view/AKR20210730143100007
https://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20210801500090
https://news.joins.com/article/24120636
https://news.joins.com/article/24120608
■使用楽曲提供:
「甘茶の音楽工房」様 https://amachamusic.chagasi.com/
「ミュージックノート」様 http://www.music-note.jp/bgm/
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