メジャーリーグ、エンゼルスの大谷翔平選手が、右ひじの手術を行いました。
手術は成功ということでファンは一安心ですが、本来の活躍ができるのでしょうか。
大谷選手は、5年前、1回目の手術を行っています。
2018年6月に右ひじの靭帯を損傷。10月にトミー・ジョン手術を行います。翌年の5月に打者として復帰するも、投手としての復帰は手術から1年9カ月後の2020年7月でした。
横浜南共済病院・スポーツ整形外科の山崎哲也部長は「2回目のトミー・ジョン手術の完全復帰率は50%弱」といいます。こうした背景や執刀医の発表などから“ハイブリッド手術”を行ったのではないかと推測しています。
トミー・ジョン手術は、復帰に時間がかかりますが、長期的な術後の安定性がわかっています。人工のじん帯を使うインターナル・ブレイスは、復帰が早いが、データが少なく、長期的な術後の安定性がわかっていません。この2つを合わせたものが“ハイブリッド手術”です。
大谷選手の手術を担当した執刀医は「来シーズンの開幕から打者に専念し、二刀流の復活は再来年になる」との見通しを示しています。
今シーズンオフにFA=フリーエージェントということで移籍も噂されています。
MLBジャーナリストのAKI猪瀬さんは「エンゼルス残留が濃厚」だとみています。「バッターとしてプレーしながら、ピッチャーとしてのリハビリを行うことは極めて特殊。エンゼルスには前回のノウハウも残っているため、移籍して新しい環境で行うことは本人にとって得策ではない。また、西海岸の温暖な気候もリハビリに適している」としています。
もう一つ、気になるのはタイトル。ホームラン王、そしてMVP=最優秀選手です。
今シーズン、大谷選手は打者として、ホームランは44本でリーグトップ。2位に7本差です。投手としては2年連続の2桁勝利の10勝しています。
AKI猪瀬さんは「シーズン途中の離脱のため“史上初2回目の満票”のMVPとはならないかもしれないが、MVP、ホームラン王は確実だろう」と話します。
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