いよいよ7月24日から県内での競技が始まります。富士山のふもとで行われる自転車ロードレース。フィニッシュの会場には観客を入れますが、沿道での観戦は自粛が呼びかけられていて困惑が広がっています。

<増田剛記者>「JR御殿場駅にある公式ライブサイトの会場です。あすのロードレースに向けて急ピッチで準備が進められています」
 自転車競技のロードレースは東京の武蔵野の森公園をスタートし、小山町の富士スピードウェイがフィニッシュです。新型コロナの感染拡大を受け、ほとんどの会場が無観客開催となる中、大会の組織委員会はフィニッシュの富士スピードウェイは観客を入れることを決めました。また、中止が相次いだ県内の公式パブリックビューイング「ライブサイト」も御殿場市と裾野市では実施します。
<御殿場市2020オリ・パラ課 杉山健一郎課長>「御殿場市は(ライブサイト)を開催するのはコロナの感染が落ち着いているから。万全の対策を講じたい」
 一方で。
<井端美彩子記者>「ロードレースの醍醐味は私たちが普段使っている公道を選手たちが走り抜けることです。本来は沿道に多くの観客が詰めかけてレースを観戦しますが、大会組織委員会は沿道での観戦自粛を呼びかけています」
 会場は有観客、しかし、沿道は観戦自粛。「ねじれ」とも取れる状況に地元の人は。
<地元住民>「選手たちは声をかけられた方がうれしいかもしれないけれど、やっぱりコロナだから、しょうがない」「ここに(家の前に)椅子をもってきて座って応援したい。何十年に一回のイベントだからみんなで楽しめたら一番いい」
 そこで沿道に暮らす人たちはこんな応援を考えました。
<WE ARE OYAMA代表 小林千江子さん>「これはカウベルです。声を出して応援できないのならば、音で応援できるのではないかと思って、ツールドフランスとか、欧州でカウベル使って応援していて、おしゃれでかっこいいなと」
 小山町の住民グループが作ったのがオリジナルの応援グッズです。コロナ対策として当初は観客同士、間隔をあけて声を出さずに応援するつもりでしたが、観戦も自粛。まさかの展開に戸惑いを隠せません。
<WE ARE OYAMA代表 小林千江子さん>「一言でいえば残念だな。自宅の目の前で選手が疾走する。世界から来た選手たちが何もない雰囲気でただただ走るのではなく、何かしら応援してあげたい」
 小林さんたちは24日、沿道ではなく自宅でカウベルを鳴らし、選手たちを応援するつもりです。小山の町を駆け抜ける選手たちにせめてものエールとなるように。
#オレンジ6 7月23日放送

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