「東京オリンピック・パラリンピック」を巡る汚職事件で、東京地検特捜部は、出版大手「KADOKAWA」の元専務らを贈賄の疑いで逮捕しました。また、賄賂を受け取った疑いが強まったとして、組織委員会の元理事を再逮捕しました。

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「東京オリンピック・パラリンピック」を巡る汚職事件で、6日に新たな動きがありました。

記者
「東京地検特捜部の係官が、KADOKAWA本社への家宅捜索に入ります」

東京地検特捜部は、出版大手「KADOKAWA」の元専務・芳原世幸容疑者(64)と、元担当室長・馬庭教二容疑者(63)の2人を、贈賄の疑いで逮捕しました。

特捜部による家宅捜索は、「KADOKAWA」の角川歴彦会長の自宅などの関係先にも及びました。特捜部によると、芳原容疑者らは大会スポンサーの選定などで有利になるよう、組織委員会・元理事の高橋治之容疑者(78)に依頼し、約6900万円を賄賂として渡した疑いがもたれています。

一方、特捜部は高橋容疑者を受託収賄の疑いで再逮捕した上、新たに知人の男、深見和政容疑者(73)も逮捕しました。

逮捕前の今年7月には――

――理事の立場で、問題があるようなことはしてないですか?

東京五輪・パラ組織委元理事 高橋治之容疑者(78)
「してない」

――不正なことはしていないですか?

東京五輪・パラ組織委元理事 高橋治之容疑者
「してない」

「KADOKAWA」は2019年、「出版サービス」の分野でスポンサー契約を締結。その後、スポンサーとしてエンブレム入りの公式本を販売しました。「大会初、そして唯一の公式ガイドブック」、「後世に残る、一生に一度の記念本が誕生」という華々しいうたい文句で、発売をアピールしました。高橋容疑者への資金提供は、その裏で行われていたとされています。

5日に取材に応じた「KADOKAWA」の角川歴彦会長は、次のように話しました。

KADOKAWA 角川歴彦会長(79)
「思いがけない感じでね、戸惑っていることばかり」

――賄賂を渡したという認識は?

KADOKAWA 角川歴彦会長(79)
「全くありません、全くありません。僕はそんな心が卑しく、今まで50年も経営したことはないんですよ」

賄賂の認識を否定しました。

また、夏野剛社長も、当時、自身が社長ではなかったとした上で、3日に取材に答えていました。

――不正はなかった?

KADOKAWA 夏野剛社長
「いや、それは分からないです。当時の関係者は『ない』と言っていますが、それは会社としての意見ではないです」

――今回のスポンサー契約に関して問題はなかった?

KADOKAWA 夏野剛社長
「と、我々は思いたいですけどね。 検察の捜査におまかせします」

家宅捜索や元専務らの逮捕を受け、「KADOKAWA」はコメントを発表しました。

KADOKAWA コメント発表
「本件を厳粛に受け止めており、引き続き当局の捜査に全面的に協力してまいります」

そして、特捜部は5日、広告会社「大広」の捜索も実施。高橋容疑者側によるスポンサー契約の仲介を巡っては、「AOKI」、「KADOKAWA」、「大広」と3つのルートで問題が発覚したことになります。

関係者によると、高橋容疑者は再逮捕後の特捜部の調べに対し、「身に覚えがない」と供述し、容疑を否認しているということです。
(2022年9月6日放送「news every.」より)

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